国際東洋医学センター長からのご挨拶

 高校時代にアインシュタインの相対性理論に出会って以来、理論物理学に魅了され生命の神秘もまたこのような美しい方程式で説明できるのでは?と思い続けてきました。今でも本業である医業の傍らで、“思いつけば計算をしてみる”という計算実験を楽しんでいます。体外受精などの生殖医療をしていた頃にふと“精子と卵が合体して生命が生まれるなら、精子それ自体は生命?”という疑問にかられて精子の動きを観察して計算した結果、精子は単純な方程式に従って動いているだけということを発見しました。生命そのものが物理方程式で表わされるものならば、その方程式に辿り着くことが私の1つ目の夢です。

日本の医学部では東洋医学を学ぶチャンスはほとんどありませんが、私は幸いにして良い師匠に出会い医師になって3年目から東洋医学に触れてきました。最初は日本漢方を学んで、その後中国医学に傾倒していきました。中国医学を本格的に学び初めてまず驚いたのは古代中国人の観察力でした。“陰陽五行論”という一見わけのわからない理論に、これまでやってきた理論物理学が融合したのです。“宇宙は気および5種類の物質から成り、各物質はそれぞれ陰と陽の2種類の状態が存在する。気が集まって物質となり気と物質は互いに変換する”という3千年前に中国で考え出された陰陽五行論が、近年シンクロトロンなど大掛かりな装置を使った実験で解明された“宇宙は電子・陽子・中性子・中間子・ニュートリノという5種類の素粒子からなり、各素粒子にはそれぞれ電荷の異なる反物質が存在する。電子とその反物質である陽電子をシンクロトロンで衝突させると2つとも消えてなくなり光(電磁波)のエネルギーになる一方、光から突然に電子と陽電子が生まれることがある。原子爆弾の原理であるウランが核分裂した時に減少した質量がアインシュタインの式でエネルギーに変換される”という現代物理学の考え方と完全に一致したのです。

陰陽五行論を人体に当てはめたのが中国医学です。陰陽五行論が人体に当てはまる根拠としては、人間の手足は左右2本ずつ(陰陽)あり、指はそれぞれ5本ずつある(5行)ということです。経絡は解剖しても見つかりませんが、実際に経絡理論を使って鍼治療をして多くの患者様に“楽になった”と感謝されました。つらい症状を訴えて来院したにもかかわらず画像診断や血液検査で異常がみられず追い返されて、私の漢方外来に来て東洋医学的検査で異常が見つかり漢方薬で症状がとれたという患者様もたくさんみえました。その一方で、ほとんどの伝統医学では不治の病とされている癌も現代医学の画像診断などで早期に発見して手術を受ければ根治できる可能性があります。現代医学(西洋医学)にも伝統医学(東洋医学)にもそれぞれ長所や短所があります。両医学の長所を取り入れた“いいとこ取り”医学が患者様一人一人に最善の医療を提供すると思っています。

予防医学においても、癌などの生活習慣病にならないようにする東洋医学的な養生法や、画像診断など現代医学的検査で初期癌を発見するための癌検診を受けることが大切です。中国を含め世界中ほとんどの国で、現代医学の大学を卒業した者は伝統医学をすることが許されず、伝統医学の大学を卒業した者は現代医学をすることが許されていません。一人の医師が洋の東西を問わず施術を許されている国は世界中でほとんどありません。日本では医師になるまで東洋医学に触れる機会はほとんどなく、医師国家試験に合格した瞬間に東西両医学をすることが許されるという奇妙な国です。

私の2つ目の夢は、西洋医学と、東洋医学の代表である中国医学およびわが国の伝統医学である漢方医学の和洋中3つの医学の長所を取り入れた統合医療を実現させることです。これは日本の医師に与えられたチャンスです。現代医学は日々進歩しています。中国医学も漢方医学も決して完成されたものではなく現代医学と統合することによって進歩していかなければなりません。伝統医学は決して現代医学の代替医療にとどまるものではなく、どちらの医学をfirst choiceにするべきかを判断できる医師を養成するシステムを国際的に構築することが私の3つ目の夢です。

国際東洋医学センター長 磯部 哲也

21世紀2,000名の卓越した知識人(2011年度)にも選ばれた
国際東洋医学センター長を紹介致します磯部医師は男性不妊にも精通しています

国際東洋医学センター長磯部 哲也Tetsuya Isobe, M.D., Ph.D.
担当医 女性漢方鍼灸外来、男性不妊外来
女性健診(子宮がん検診・乳がん検診)
専門 女性漢方鍼灸外来
担当医 医学博士
日本産科婦人科学会認定 産婦人科専門医
母体保護法指定医
日本生殖医学会認定 生殖医療専門医
日本超音波医学会認定 超音波専門医・指導医
日本東洋医学会認定 漢方専門医
MMG精中委認定 マンモグラフィー読影認定医
JABTS乳房超音波認定試験合格
日本医師会認定 産業医、健康スポーツ医
日本東方医学会認定 中医専門医
日本産婦人科乳癌学会認定 乳房疾患認定医
中国政府主催世界中医薬連合会認定 国際中医師
略歴 大阪大学 医学部 卒業
大阪大学 理学部 卒業
遼寧中医大学 附属日本中医薬学院 卒業
三重大学医学部産婦人科関連病院
鈴鹿回生病院 生殖医療センター長、健康管理センター女性健診部長
社会福祉法人 宏育会 しもの診療所 院長(漢方内科・漢方鍼灸外来)
業績 2007年 精子の運動法則(運動方程式)を発見
2009年 精子理論を構築して臨床医学への応用に成功
     精子の運動エネルギーに基づく自然妊娠可否の
     診断法を確立
学術雑誌 System Biology in Reproductive Medicine 審査員
学術雑誌 International Journal of Andrology 審査員
世界人名年鑑 Who's Who in the World 2011 (アメリカMarquis)に収載
2000 Outstanding Intellectuals of the 21 Century(イギリスIBC)収載
Great Minds of 21 Century 2011(アメリカABI)収載
TOP 100 Health Professionals 2011(イギリスIBC)選出
The International Hippocrates Award for Medical Achievement 受賞
Universal Award of Accomplishment 受賞
Lifetime achievement Award 受賞
Greatest Minds of The 21st Century 選出